MYSTERY

村

砂漠に倒れていたNo.6がたどり着いた場所。住民は全員、番号で呼ばれている。明るく開放感のある町並だが、同じ形の家が整然と並んでいる様子は無機的でもある。周囲は広大な砂漠で外界からは隔絶されており、ローヴァーも配備されているため、住民が「村」の外に出ることはできない。住民にとって「村」は世界のすべてであり、外の世界は存在しないということになっている。人々はそれなりに幸福な生活を送っているものの、一方で、様子を逐一No.2に監視されている可能性もある。
箱庭のような町を表現するため、オリジナル版では、ウェールズにあるホテル・ポートメイリオンでロケが行われた。リメイク版は、ナミビアのスワコプムンドで撮影され、街にある建物をほぼそのまま使用したという。スワコプムンドは、砂漠と海が隣接する風光明媚な観光地。砂漠でロケをする映画やTVの撮影隊の宿泊地として利用されることも多く、近年ではブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー夫妻が子どもを出産するために訪れた場所としても知られている。

ローヴァー

村から脱走しようとする者たちを阻む、白い巨大な風船。水中でも陸上でも動作可能で、砂漠の砂丘の向こう側や、海中から突然現れる。
脱走者を追いかける恐怖の風船という設定は、オリジナル版『プリズナーNo.6』と全く同じ。同作では「オレンジ警報」の発令とともに現れ、多くの脱走者が犠牲となった。アイデアの発案者は、オリジナル版製作・主演のパトリック・マクグーハン。気象観測用の気球の内部に装置を組み込み、シュールなビジュアルを実現させた。しかし、装置を仕込んだ風船を水に沈めるのは技術的に難しく、大きなコストがかかったという。
なお、リメイク版も、オリジナル版同様、気象観測用気球を用いて撮影されている

No.1とNo.2

「村」においては、「No.1は存在しない」というのが子どもでも知っている常識。理由は、リーダーがNo.2を名乗ることによって、全員が雇われ人であるという自覚ができるからだという。No.2は、リメイク版ではイアン・マッケランの演じる人物が通しで登場しているものの、何度か代替わりしているという設定になっている。
オリジナル版のNo.2は、エピソードごとに違う人物に交代。彼らの目的は、ある情報をNo.6から聞き出すことだったため、任務に失敗すると次の人が送り込まれてきていた。このことから、オリジナル版ではNo.2とはひとつの役職という認識で、リメイク版でもこの設定を踏襲したようである。
No.1は、オリジナル版では明確な答えが出ず、論議になった部分のひとつ。しかし、リメイク版では着地点が示されている。

自転車

「村」のはずれにあるバー「Go Inside」の天井に吊られている。自転車が発明された初期の形(前輪が極端に大きく、後輪が小さい)が特徴。リメイク版では脇役だが、オリジナル版では作品のメインモチーフであり、村の住人たちは皆、この自転車のイラストにそれぞれの番号が書かれたバッジを胸につけていた。

タワー

砂漠のはるか向こうに、蜃気楼のように浮かぶ2棟の高層ビル。見えるけれどたどり着くことはできないといわれている。第2話「融和」で、No.6はバスを運転してビルを目指すが、そこにあったのはビルではなく、船の錨だった……。その後の第5話「分裂」で、タワーに向かって歩き始めたNo.313は、砂漠の中にぽつんと現れたビルの入口を発見する。そこには「Summakor(スマコア)」の文字があった。

穴

「村」の複数箇所に空いた謎の穴。落ちたら最後、救出することはできない。当初の公式アナウンスでは、原因は「環境異変」で、ブタを飼えば環境が安定すると言われていた。しかし、No.2の妻M2が目覚める度に穴ができるというのが真相だった。

スマコア社

No.6がニューヨークで勤務していた調査会社。彼の所属は「目的部」で、個人の経歴などの情報を収集していたとされる。また、彼が辞職した日に出会った女性ルーシーも、スマコア社の関係者らしいのだが……?

雑貨屋

No.37927が営む雑貨屋。「村」に来たばかりのNo.6が地図を買いに訪れた。しかし、そこに描かれていたのは「村」の中の地図で、「村」そのものがどこにあるかはわからないままだった。とにかく現在地を知ろうとして地図を買いに行ったものの、求める情報がなくてがっかりするという展開は、オリジナル版の第1話と同じである。

Be Seeing You

シリーズ独特の言い回しで、「See You(ではまたお会いしましょう)」の意味。オリジナル版でも頻繁に使われていた。

6ダブル

もう一人のNo.6。第5話「分裂(原題:Schizoid)」に登場し、No.2の殺害を狙っている。6ダブルが自分になりすましていることに気づいたNo.6は、6ダブルに接触。その正体とは……?
  エピソードの元ネタは、タイトルに同じ言葉が入っていることもあり、オリジナル版第5話「暗号(原題:The Schizoid Man)」と思われる。こちらは、ある朝No.6が目覚めると、髪の色などが変えられ、No.12という別人にされていたという話だった。

夢見る人

「村」の住人で、「村」以外の光景が見える人々のこと。No.93のほかに、カフェのウェイトレスNo.554は自由の女神のイメージを見ていたし、バスツアーの女性は海の音を聞いたことがあった。夢見る人は「村」以外の世界を肯定する可能性があることから、No.2の監視の対象となっている。

No.93

シリーズ初回、砂漠で目覚めたNo.6が出会った老人。「村」からの脱走を試みて、追っ手に襲われて死亡した。「夢見る人」のひとりであり、ロンドンのビッグベンのイメージを紙に描いて、空のワインボトルに入れて自宅に隠し持っていた。生前、No.554に「タワーを目指せ」という言葉を残している。
なお、登場時にNo.93が着ていた黒のパイピングジャケットは、オリジナル版のNo.6が着ていた服と同じ。「村」の住人たちの服装も、原色のストライプ模様のシャツやマントなど、奇抜な衣装デザインが多かった。しかし、リメイク版では、現代社会にも通じる平凡な服装が採用されている。